あたらしい学校の辞書(あた辞書): 英和辞書

benevolence の意味


benevolence の品詞と意味

benevolence名詞 です。

benevolence の複数形

  • 複数形:benevolences
  • 複数形はやや形式的な文脈で使われます。

The king showed many benevolences toward the poor throughout his reign. (その王は治世を通じて、貧しい人々に対して多くの慈悲の行為を示した。)


benevolence の可算・不可算

両方の用法があります。

不可算名詞(概念・性質としての「善意・慈悲心」)

His benevolence was well known throughout the village. (彼の慈悲心は村中によく知られていた。)

可算名詞(具体的な「慈善行為・親切な行い」)

The donation was considered a benevolence from a generous donor. (その寄付は気前のよい寄付者からの慈善行為とみなされた。)


benevolence の多義性(コンテクストによる意味の違い)

コンテクスト 意味 例文
日常・一般 善意、思いやり His benevolence made everyone feel welcome.(彼の善意のおかげで、みんなが歓迎されていると感じた。)
宗教・哲学 慈悲、仁愛 Buddhism teaches benevolence toward all living things.(仏教はすべての生き物への慈悲を説く。)
歴史・政治 君主などによる寄付・献金の強制 The king demanded a benevolence from the nobility.(王は貴族たちに寄付(強制献金)を求めた。)
倫理学 利他的な善意の原則 Benevolence is one of the core virtues in moral philosophy.(善意は道徳哲学における中核的な徳の一つだ。)

benevolence の派生語・関連語

単語 品詞 意味
benevolent 形容詞 善意のある、慈悲深い
benevolently 副詞 善意をもって、慈悲深く
malevolence 名詞 悪意(反対語)
malevolent 形容詞 悪意のある

benevolence に関する補足情報

俗語・特殊な用法

特に俗語としての意味はありません。改まった・やや格式ある単語です。


benevolence の類語(5つ)

  1. kindness — 親切さ。日常的によく使われる、より軽い意味合い。

    She showed kindness to every student in her class.(彼女はクラスのすべての生徒に親切にした。)

  2. compassion — 思いやり、共感を伴う慈悲。苦しむ人への感情移入を含む。

    The nurse treated her patients with great compassion.(その看護師は患者を深い思いやりをもって接した。)

  3. generosity — 気前のよさ、寛大さ。物やお金を惜しみなく与えるニュアンス。

    His generosity allowed many children to go to school.(彼の寛大さのおかげで多くの子供たちが学校に通えた。)

  4. altruism — 利他主義。自己を犠牲にして他者を思いやること。

    True altruism means helping others without expecting anything in return.(真の利他主義とは、見返りを求めずに他者を助けることだ。)

  5. goodwill — 善意、好意。やや軽めで、ビジネスでも使われる。

    The donation was a gesture of goodwill from the company.(その寄付は会社からの善意のしるしだった。)

フレーズ的な類語

  • have a good heart — 優しい心を持つ He has a good heart and always helps those in need.(彼は優しい心の持ち主で、困っている人をいつも助ける。)
  • show mercy — 慈悲を見せる The judge decided to show mercy to the young offender.(判事はその若い犯罪者に慈悲を示すことにした。)

benevolence の反対語

  1. malevolence — 悪意、害意

    His malevolence toward his rivals was obvious to everyone.(ライバルへの彼の悪意は誰の目にも明らかだった。)

  2. cruelty — 残酷さ

    The cruelty of the dictator shocked the world.(その独裁者の残酷さは世界を驚かせた。)

  3. selfishness — 利己主義、自己中心的であること

    His selfishness prevented him from seeing others' suffering.(彼の利己主義は他者の苦しみを見えなくさせた。)

  4. hostility — 敵意

    There was open hostility between the two groups.(2つのグループの間には露骨な敵意があった。)

フレーズ的な反対表現

  • turn a cold shoulder — 冷たくあしらう She turned a cold shoulder to her neighbor's plea for help.(彼女は隣人の助けを求める声を冷たく無視した。)
  • bear ill will — 悪意を持つ He bore ill will toward anyone who criticized him.(彼は自分を批判する人に悪意を抱いていた。)

benevolence の語源

  • ラテン語の benevolentia(善意)から来ており、
    • bene(よく、善く)+ volens(望む、意志する)← volo(望む)
  • つまり「他者の幸せを望む気持ち」が原義。
  • 14世紀ごろに中英語に入ってきた言葉です。

時代による意味の変化

中世〜近世ヨーロッパ、特にイングランドでは benevolence は「善意による寄付」を意味しましたが、実際には国王が議会の承認なしに臣民から強制的に徴収する 「強制献金」 を指すこともありました(15〜16世紀)。エドワード4世やリチャード3世の時代に広く使われた政治用語で、現代の「善意・慈悲」という意味とはかなり異なる使われ方をしていた点は特筆に値します。


benevolence の英英辞書的定義

benevolence (noun) The quality of being well-meaning and kind toward others; a disposition to do good and promote the happiness of others; an act of kindness or charitable giving.

(他者に対して善意を持ち親切であること。他者の幸福を促進しようとする気質。また、具体的な親切な行いや慈善的な贈り物。)


benevolence の一般的な知識

利用頻度の高い例文5文

  1. Her benevolence toward the homeless inspired many people in the community. (ホームレスの人々への彼女の善意は、地域の多くの人々を感動させた。)

  2. The organization was founded on the principle of benevolence and service to others. (その組織は、善意と他者へのサービスという原則のもとに設立された。)

  3. We should not take his benevolence for granted. (彼の善意を当然のことと思ってはいけない。)

  4. Acts of benevolence can change lives in unexpected ways. (善意の行いは、予期せぬかたちで人生を変えることがある。)

  5. The scholarship was established through the benevolence of a wealthy alumnus. (その奨学金は、裕福な卒業生の善意によって設立された。)


benevolence のイディオム・ことわざ

  • 直接 benevolence を含む有名なイディオムは多くありませんが、概念として密接なことわざがあります。

"Do good and good will come to you."(善いことをすれば、善いことが返ってくる。) — benevolence の精神に通じることわざです。

"Charity begins at home."(慈善は家庭から始まる。) — 身近な人への善意・思いやりを説く表現。


benevolence が用いられている名言

"Benevolence is the characteristic element of humanity."Confucius(孔子)

(「仁(じん)こそが人間の本質的な要素である。」)

孔子の思想における「仁(ren)」は、benevolence(慈愛・善意)として英訳されることが多く、すべての徳の根本とされています。


"I have always depended on the kindness of strangers."Tennessee Williams(テネシー・ウィリアムズ、戯曲『欲望という名の電車』より)

(「私はいつも見知らぬ人の親切心に頼ってきた。」)

ここでの kindnessbenevolence と近い意味合いで使われています。


特定の業界での benevolence の使われ方

分野 使われ方
哲学・倫理学 「善意の原則」として倫理の基礎概念。カントの義務論やミルの功利主義でも重要なキーワード。
宗教 キリスト教・仏教・儒教いずれでも「慈悲・仁愛」として中心的な概念。
ビジネス・CSR 企業の社会貢献・慈善活動を表す文脈で使われることがある。
歴史学 中世〜近世イギリス史で「強制献金」の意味で専門的に用いられる。

受験英語での benevolence

benevolence は中学受験レベルよりやや上の語彙ですが、高校受験〜大学受験レベルで出題されることがあります。

  • よく問われる意味・訳語: 「善意」「慈悲心」「親切心」「慈善」
  • よく出る形容詞形: benevolent(慈悲深い、善意のある)

    He is known as a benevolent leader who always cares for his people. (彼は常に民を思いやる慈悲深いリーダーとして知られている。)

  • 入試頻出フレーズ: an act of benevolence(善意の行為) His donation was seen as an act of benevolence toward the local community. (彼の寄付は地域社会への善意の行為とみなされた。)

benevolence を使った会話

面白い会話:オチあり 🎭


Tom: Do you know what "benevolence" means?

Lily: Hmm… isn't it something like kindness and goodwill toward others?

Tom: Exactly! A true desire to help people and make them happy.

Lily: Oh, that's beautiful. Do you practice benevolence yourself?

Tom: Of course! Just yesterday, I gave my last cookie to my little brother.

Lily: Wow, that's so sweet!

Tom: Yeah… but then I cried myself to sleep thinking about that cookie.

Lily: …That might be benevolence, but it definitely needs some work.


和訳:

トム: 「"benevolence"」ってどんな意味か知ってる?

リリー: うーん…他者への親切心や善意みたいなこと?

トム: 正解!人を助けて幸せにしたいという純粋な気持ちのことだよ。

リリー: わあ、素敵な言葉ね。あなた自身は benevolence を実践してる?

トム: もちろん!昨日も、最後のクッキーを弟にあげたよ。

リリー: わあ、それは優しいね!

トム: うん…でもそのあと、そのクッキーのことを思いながら泣いて寝たけど。

リリー: …それは善意かもしれないけど、もうちょっと修行が必要ね。


benevolence が登場する文章

A Village Changed by Benevolence

In a small village at the foot of a mountain, there lived an old man named George. He was not rich, but he was known for his benevolence. Every morning, he would wake up early and bake bread. He gave the bread to anyone who was hungry — children on their way to school, workers who had no time for breakfast, and elderly neighbors who lived alone.

At first, people simply thanked him and moved on. But slowly, something changed. A young woman began leaving vegetables from her garden at George's door. A carpenter repaired George's broken fence without being asked. A group of children started helping an old woman carry her groceries every week.

No one told them to do these things. They simply felt inspired by George's quiet benevolence.

One day, a traveler passed through the village and was amazed. "Why is everyone so kind here?" he asked. A child smiled and answered, "Because George showed us how."

Benevolence, it seems, is not just a feeling. It is something that spreads — one small act at a time.


和訳:善意が変えた村

山のふもとにある小さな村に、ジョージという老人が住んでいた。 彼は裕福ではなかったが、その 善意(benevolence) でよく知られていた。 毎朝、彼は早起きしてパンを焼いた。 そして、お腹をすかせた人なら誰にでも分け与えた――学校へ向かう子供たち、朝食をとる時間のない労働者、一人で暮らす年老いた近所の人たち。

はじめ、人々はただお礼を言って通り過ぎるだけだった。 しかし徐々に、何かが変わっていった。 ある若い女性は、自分の庭でとれた野菜をジョージの家のドアに置いていくようになった。 大工は、頼まれてもいないのにジョージの壊れた柵を直してくれた。 子供たちのグループは、毎週お年寄りの女性が食料品を運ぶのを手伝うようになった。

誰かに言われてしたことではなかった。 みんなただ、ジョージの静かな 善意 に触れて、自然と動いたのだった。

ある日、一人の旅人が村を通りかかり、驚いて言った。 「どうしてここの人たちはこんなに親切なんですか?」 一人の子供が笑って答えた。「ジョージが教えてくれたから」

善意 とは、単なる気持ちではないのかもしれない。 それは広がっていくもの――小さな行為を一つひとつ重ねながら。

検索