2016/04/25

面白ければなんでもあり

昔のお仕事関係で、広告とか映像とか舞台方面の作り方本っていくらか読んだことがあったんですが、ここのところの担当サービス事情により、ジョジョの荒木先生の新書を読んだりしました。

ジャンプ王道漫画の作り方が書いてあって非常に面白かった。漫画家の立場から少年漫画のヒット作のスペックが述べられていて、やはり人気を維持し続けている作家には、それなりの再現性のあるノウハウというか、スペック・ポリシーを持っているのだなあと痛感しました。

そんな折、うってかわって今度はラノベ編集者の立場からのヒット作の作り方本を読みました。

なにせこの「面白ければなんでもあり」の著者(編集者)の手がけた本の発行部数がすごい。本の紹介から引用すると、

『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『ソードアート・オンライン』(累計1130万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)――電撃文庫の大ヒットタイトルを生み出してきた、業界がいま最も注目する編集者・三木一馬

自分はラノベに行く前の舞城王太郎を読んだことがあるくらいで、ドストライクなラノベって読んだことがなかった。まったくラノベに触れてないのだけれど、この作品群のタイトルは聞いたことがある。累計とは言えそもそもラノベがこんなすごい発行部数というのを知らなかったし、なんと、これらが全部同じ編集者が産み出していたなんて!

そういうわけで、やっぱり数字の結果ありきで戦略戦術述べられると説得力が半端ないし、働き方のポリシーにすごく共感できて良い本でした。自分はエンジニアを仕事にしているのでまったく世界は違うところですが、参考になることは多かった。「期待は裏切らず、不安は裏切る」というあたりも強く共感するところで、これは自分の今のお仕事的にもよく考えるところだったりする(この言葉以前から、三谷 幸喜さんがどこかで言っていた「期待にこたえて予想は裏切る」というのも好きだったりする)。クリエイティブの志しとして、最終的にセルフヘルプに行き着くあたりも裏切らない感じがして爽快感ありました。

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