2011/06/18

バリウム飲んだ

今週、健康診断があって、生まれて初めてバリウムを飲んだ。

なんだあのクソまずいやつ。

しかもバリウム飲む前に飲まされる炭酸もたいがいひどい。なんのために飲まされるのかとか説明なしでいきなり飲まされるし、検査してる側は流れ作業だから無用なことはしないんだろうけど、はじめて受ける人にはもうちょっと説明した方がいいと思う。

で、バリウムなんだけど、はっきり言って、白いセメントを飲んでいる感じ。バリウムがたっぷり入った紙コップを渡されて、最初は「ひとくち飲んで」と言われた。白いセメントと言ったように、見るからに口に入れてうまそうなものには見えない。だから恐る恐る口にした。

まずい。

みょうに甘い味がつけられていて、よけいに不愉快。

すくなめにひとくち飲んだら、検査の担当者はすかさずみつけて、「はい!ぐいっとひとくち!」と突っ込んできた。まーでもひとくちならいいか、と頑張って多めにひとくち飲み込んだ。

まずい。

吐き出しそう。

めったに吐き気なんて感じないけど、バリウムの気持ち悪さは想像以上。もうちょっと飲みやすくできないのこれ?

で、ひとくちのんで、あー気持ち悪かったけど、終わった終わった、とほっこりしていたら、検査の担当者が信じられないことを言った。

「じゃ、全部飲んで」

は?

なに言ってんの?

これ全部?

バリウムの入っている紙コップは、なんだかよくみる紙コップよりひとまわり大きい。
それになみなみと注がれた白いセメントを、担当者は全部飲めという。

無理でしょ、無理でしょ、と内心うろたえながら、でもさすがに口にだして言うのは無理だった。そして、躊躇する自分をみて、検査の担当者は苛立ち「はやく飲んで!はやく!」と急かしてきた。

これは、正直、ドッキリか何かじゃないかとか思った。
こんな飲めるはずのないものを、どれくらい圧力かけられたら飲むかの、ドッキリだろうと。

でも違った。

全力で「無理」の顔をして検査担当者を見つめたが、許してくれず「早く飲んで!」と逆に急かされてしまった。

仕方がないから、一気に飲もうとしたが、半分くらい飲んだとこで力尽きた。
そうしたら、よくあることなのか、担当者は「はい少し休んでいいよ。でもすぐ全部飲んでね」と甘やかしつつ、あいかわらず絶望的な指示を出してくる。

俺の心は完全に折れてた。
しかし、もう飲むしかない。

まずい、まずい、まずい、どんだけ飲んでもまずい。
検査の担当者もしびれをきらしてだいぶ近づいてきて「一気、一気、」と声をかけてくる。

ここ1年で、一番頑張りを見せたと思う。なんとか1杯飲みきった。 その後は、検査を受けたことのある人は知ってのとおり、台の上に乗せられて、身体を捻らされ台をぐわんぐわんまわされる。 そして、本当に吐くぞ、もう、もう無理、と思ったころに検査は本当に終わった。

自分は年をとるのが比較的好きで、どんどん人生面白くなっていくなと思っていたのだけど、バリウムだけは別だ。年なんてとるもんじゃない。ひどいもん飲まされる。信じられない。来年の健康診断を思うと、いまから鬱になる。診断が健康に悪いなんて、ひどい。

来年の検診までに、バリウム検査の画期的な改善を熱望いたします。

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