あたらしい学校の辞書(あた辞書): 英和辞書
cosmopolitanism の意味
cosmopolitanism の品詞
cosmopolitanism は 名詞 です。
複数形
通常は 不可算名詞 として使われます。概念・思想・理念を指すため、複数形はほとんど用いられません。
Cosmopolitanism is a philosophy that all human beings belong to a single community. (コスモポリタニズムとは、すべての人間が一つの共同体に属するという哲学だ。)
多義語としての用例
コンテクストによって以下のように意味が異なります。
| コンテクスト | 意味 |
|---|---|
| 哲学・思想 | 国家や民族を超え、すべての人間が「世界市民」として共存すべきという考え方 |
| 文化・社会 | 多様な文化・価値観を受け入れ、国際的な視野を持つ態度・生き方 |
| 政治学 | 国民国家の枠を超えたグローバルな統治や連帯を支持する立場 |
In philosophy, cosmopolitanism holds that every person has equal moral worth regardless of nationality. (哲学において、コスモポリタニズムはすべての人が国籍に関わらず等しい道徳的価値を持つと主張する。)
The city's cosmopolitanism is evident in its diverse food, language, and culture. (その都市のコスモポリタニズムは、多様な食・言語・文化に明らかに表れている。)
派生語
| 語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
| cosmopolitan | 形容詞・名詞 | 世界的な、国際的な/世界市民 |
| cosmopolite | 名詞 | 世界市民(やや古風な語) |
cosmopolitanism の補足情報
乱暴・不道徳な表現について
特に問題のある言葉ではありません。ただし、政治的文脈では「国家主権や民族的アイデンティティを軽視する思想」として批判的・否定的に使われることがあります。特に20世紀の全体主義政権(ナチス・ドイツ、スターリン時代のソ連など)では、「コスモポリタン」は特定民族(とりわけユダヤ人)に向けた蔑称として使われた歴史があるため、文脈には注意が必要です。
類語と意味
- globalism — グローバリズム。国際的な相互依存・統合を重視する考え方。
- universalism — 普遍主義。すべての人に共通する価値・原則があるとする考え方。
- internationalism — 国際主義。国家間の協力・連帯を重視する立場。
- multiculturalism — 多文化主義。複数の文化が共存・尊重されるべきだという考え方。
- humanism — ヒューマニズム・人文主義。人間の尊厳や理性を中心に置く思想。
フレーズ的に類する表現:
The school promotes global citizenship as a core value. (その学校は世界市民としての意識を中心的な価値として推進している。)
She has always embraced an open-minded worldview that transcends borders. (彼女は常に国境を超えた開かれた世界観を持ってきた。)
反対の意味の言葉
| 語 | 意味 |
|---|---|
| nationalism | 国家主義・民族主義。自国・自民族を優先する思想 |
| parochialism | 狭量主義。自分の属する地域・集団の外に関心を持たない偏狭な態度 |
| isolationism | 孤立主義。国際的な関与を避け自国内に閉じこもる立場 |
| provincialism | 地方主義・偏狭さ。視野が狭く、外の世界に無関心な態度 |
フレーズ的に反対の意味を表す表現:
He rejected foreign ideas in favor of putting his own country first. (彼は自国を第一にするとして、外国の考えを拒絶した。)
The policy reflects a narrow nationalist agenda that ignores global cooperation. (その政策は国際協力を無視した、偏狭なナショナリストの議題を反映している。)
語源
- cosmos(ギリシャ語: κόσμος)= 「秩序ある世界・宇宙全体」
- polis(ギリシャ語: πόλις)= 「都市・国家・共同体」
- -ism = 思想・主義を示す接尾辞
つまり 「世界(宇宙)を一つの都市・国家とみなす考え方」 が語源的な意味です。古代ギリシャの哲学者、ストア派のディオゲネス(Diogenes of Sinope)が「私はどこの出身か?」と問われ、"I am a citizen of the world(私は世界の市民だ)" と答えたことが思想の起源とされています。
時代による意味の変化
| 時代 | 意味・使われ方 |
|---|---|
| 古代ギリシャ~ローマ | ストア哲学の一環として「世界市民」の理念として誕生 |
| 18世紀啓蒙主義 | カント(Kant)などが普遍的な人類の連帯として再定義・発展 |
| 19世紀 | 国家主義の台頭とともに「愛国心のない危険な思想」として批判されることも |
| 20世紀(全体主義時代) | ナチスやスターリン政権下で「ユダヤ的・反国家的」として弾圧の言葉に使われた否定的な歴史がある |
| 現代 | グローバル化の進展とともに政治哲学・国際関係論・倫理学で再評価・活発に議論される |
cosmopolitanism の英英辞書的な意味
cosmopolitanism (noun, uncountable) The belief or ideology that all human beings belong to a single global community and share common moral responsibilities, transcending national, cultural, or ethnic boundaries. It also refers to an attitude of openness to and familiarity with many different cultures and peoples of the world.
(すべての人間が、国家・文化・民族の境界を超えた単一のグローバル共同体に属し、共通の道徳的責任を分かち合うという信念または思想。また、世界のさまざまな文化や人々に対する開放性・親しみやすさの態度も指す。)
cosmopolitanism の具体的な知識
よく使われる例文 5 文
Cosmopolitanism encourages people to think beyond their national identity. (コスモポリタニズムは人々に、国家的アイデンティティを超えて考えることを促す。)
The philosopher argued that cosmopolitanism is the only moral response to global inequality. (その哲学者は、コスモポリタニズムこそがグローバルな不平等への唯一の道徳的な対応だと主張した。)
Tokyo's cosmopolitanism attracts people from all over the world. (東京のコスモポリタンな性格は世界中から人々を引き寄せる。)
Critics of cosmopolitanism argue that it undermines national culture and sovereignty. (コスモポリタニズムの批判者は、それが国家文化と主権を損なうと主張する。)
Cosmopolitanism in literature often explores the lives of people living between two cultures. (文学におけるコスモポリタニズムは、しばしば二つの文化の間に生きる人々の生活を探求する。)
イディオム・ことわざ
cosmopolitanism 自体がイディオムやことわざになることは少ないですが、関連する表現として:
"The world is my country, all mankind are my brethren." — Thomas Paine (世界が私の国であり、人類すべてが私の兄弟である。)— コスモポリタニズムの精神をよく表す格言。
cosmopolitanism が用いられた名言
"Act only according to that maxim by which you can at the same time will that it should become a universal law." — Immanuel Kant(イマヌエル・カント) (あなたが同時に普遍的な法則となることを意志できるような格率にのみ従って行為せよ。)
カントの道徳哲学(定言命法)はコスモポリタニズムの哲学的基盤とされており、国籍・文化に関わらずすべての人間に適用できる普遍的な道徳を求めるものです。
"I am not an Athenian or a Greek, but a citizen of the world." — Socrates(ソクラテス)(プルタルコスによる伝承) (私はアテネ人でもギリシャ人でもない。私は世界の市民だ。)— コスモポリタニズムの原点とも言える言葉。
特定の業界での使われ方
| 分野 | 使われ方・意味 |
|---|---|
| 哲学・倫理学 | 「道徳的コスモポリタニズム」として、すべての人間が等しい道徳的配慮に値するとする立場 |
| 政治学・国際関係論 | 国際機関・グローバルガバナンスを支持する規範的立場として議論される |
| 文学・文化研究 | 国境を越えた文化的交流・混淆・ハイブリッドなアイデンティティを扱うテーマとして |
| 社会学 | 都市のダイバーシティや移民・ディアスポラの文脈で使用される |
受験での出題ポイント
cosmopolitanism 自体は中学受験英語には登場しませんが、高校受験・大学受験の長文読解(特に現代文的な英文・論説文)では以下の点が重要です。
- 「コスモポリタン(cosmopolitan)」との使い分け
- cosmopolitan = 形容詞(世界的な)または名詞(世界市民)
- cosmopolitanism = 名詞(世界市民主義・思想)
A cosmopolitan city like New York reflects the ideals of cosmopolitanism. (ニューヨークのような国際都市は、コスモポリタニズムの理念を体現している。)
- 論説文中で nationalism(国家主義)と対比して出てくることが多いため、対義語として把握しておくと文意が取りやすい。
cosmopolitanism が登場する会話
面白い会話
Alex: Do you know what does 'cosmopolitanism' mean? Ben: Um… is it something to do with the cocktail? Like, a Cosmopolitan? Alex: Ha! Well, it sounds similar. But no — cosmopolitanism is actually the idea that all people in the world are equal citizens, regardless of where they were born. Ben: Oh, so it means… we're all one big family? Alex: Exactly! We share the same planet and the same responsibilities. Ben: That's beautiful. So I can call myself a cosmopolitan? Alex: Sure! A cosmopolitan in both senses — a world citizen AND someone who enjoys a good cocktail. Ben: Now that's a philosophy I can live by.
(アレックス:「コスモポリタニズム」ってどういう意味か知ってる? ベン:えーと…カクテルのコスモポリタンのこと? アレックス:ははっ!確かに似てるけど、違うよ。コスモポリタニズムってのは、生まれた場所に関係なく、世界中のすべての人は平等な市民だという考え方なんだ。 ベン:ということは…みんな一つの大きな家族ってこと? アレックス:そういうこと!同じ地球に住んで、同じ責任を共有してるんだよ。 ベン:それは素晴らしいね。じゃあ僕もコスモポリタンと名乗っていい? アレックス:もちろん!世界市民としてのコスモポリタンと、おいしいカクテルを楽しむコスモポリタン、両方の意味でね。 ベン:それは実践できる哲学だ。)
cosmopolitanism が登場する文章
世界市民という考え方
Cosmopolitanism is one of the oldest ideas in human history. It began in ancient Greece, when a philosopher named Diogenes said he was "a citizen of the world." He didn't care much about borders or national identity. He believed all people were equal, no matter where they came from.
Centuries later, the German philosopher Immanuel Kant developed cosmopolitanism into a serious political theory. He imagined a world where all nations would cooperate peacefully, and every person would be treated with dignity and respect. His vision was bold for his time.
Today, cosmopolitanism is more relevant than ever. We live in a world connected by the internet, global trade, and international travel. A disease in one country can spread across the world in days. Climate change doesn't stop at borders. These challenges remind us that, in many ways, we are already living as global citizens — whether we like it or not.
Of course, not everyone agrees with cosmopolitanism. Some people feel that national identity and local culture are precious things worth protecting. They worry that a "one world" mindset may erase the unique traditions that make each society special.
The debate between cosmopolitanism and nationalism is one of the most important conversations of our time. Perhaps the answer lies somewhere in the middle — loving your own culture while remaining open to the rest of the world.
(コスモポリタニズムは人類の歴史上最も古い考え方の一つです。それは古代ギリシャで、ディオゲネスという哲学者が自分は「世界の市民だ」と言ったことから始まりました。彼は国境や国家的アイデンティティにあまりこだわりませんでした。出身地に関わらず、すべての人は平等だと信じていたのです。
数世紀後、ドイツの哲学者イマヌエル・カントはコスモポリタニズムを本格的な政治理論へと発展させました。彼はすべての国家が平和的に協力し、すべての人が尊厳と敬意をもって扱われる世界を想像しました。当時としては大胆なビジョンでした。
今日、コスモポリタニズムはかつてないほど重要性を増しています。私たちはインターネット、国際貿易、国際的な旅行によってつながった世界に生きています。ある国で発生した病気は数日で世界中に広がりうる。気候変動は国境で止まりません。これらの課題は、好むと好まざるとにかかわらず、ある意味で私たちがすでにグローバルな市民として生きていることを思い起こさせます。
もちろん、コスモポリタニズムに賛同しない人もいます。国家的アイデンティティや地域文化は守るべき貴重なものだと感じる人々もいます。「一つの世界」という考え方が、各社会を特別にしてきた独自の伝統を消し去ってしまうのではと懸念する声もあります。
コスモポリタニズムとナショナリズムの議論は、現代における最も重要な対話の一つです。その答えはおそらく中間のどこかにあるでしょう——自分自身の文化を愛しながら、世界の他の部分にも心を開いているということ。)