あたらしい学校の辞書(あた辞書): 英和辞書

anecdote の意味

anecdote の品詞と基本的な意味

"anecdote" は 名詞 です。

意味:短い面白い話・逸話・エピソード。実際に起きた出来事や、ある人物にまつわる短い話で、聞く人を楽しませたり、何かを説明するために語られるものです。


anecdote の名詞としての詳細

複数形

anecdotes(アネクドウツ)

She told us several anecdotes about her time living in Paris. (彼女はパリに住んでいた頃のエピソードをいくつか話してくれた。)


可算・不可算名詞としての用法

anecdote は主に 可算名詞 として使われます。

  • 可算名詞の例:

He shared an anecdote about his first day at work. (彼は仕事初日のエピソードを話してくれた。)

I remember a funny anecdote my grandfather used to tell. (祖父がよく話していた面白い逸話を覚えている。)

不可算名詞としての用法はほぼありません。ただし、抽象的に「逸話というもの」を指すとき、まれに不可算的なニュアンスで使われることがありますが、それも一般的ではありません。


コンテクストによる意味の違い(多義語として)

コンテクスト 意味 例文
日常会話 面白い・ちょっとした実話エピソード He always has a funny anecdote to lighten the mood.(彼はいつも場を和ませる面白いエピソードを持っている。)
学術・論文 個人的な体験談(データの代わりに使われ、根拠として弱いとみなされることが多い) The report was based on anecdote rather than solid evidence.(その報告は確かな証拠ではなく、個人的な体験談に基づいていた。)
歴史・伝記 歴史上の人物や出来事にまつわる短い話 The book is full of anecdotes about Napoleon.(その本はナポレオンにまつわる逸話で満ちている。)

anecdote の派生語

単語 品詞 意味
anecdotal 形容詞 逸話に基づいた、個人的な体験談による
anecdotally 副詞 逸話的に、体験談として
anecdotist 名詞 逸話を語るのが上手い人

This is only anecdotal evidence, so we need more research. (これは逸話的な証拠に過ぎないので、さらなる研究が必要です。)


anecdote の補足情報

乱暴・不道徳な言葉?

いいえ、anecdote は完全に中立的で礼儀正しい言葉です。問題なく使えます。


俗語としての意味

特筆すべき俗語的な使い方はありません。ただし、日常会話で「ちょっとした話」「昔話」という軽い意味合いで使われることはよくあります。


類語と意味

  1. story ― 話、物語(より広い意味で使われる)

    He told me a great story about his travels.(彼は旅についての素晴らしい話をしてくれた。)

  2. tale ― 物語、話(やや文学的・劇的なニュアンス)

    She shared a tale of adventure from her childhood.(彼女は子供の頃の冒険談を話してくれた。)

  3. narrative ― 語り、叙述(より正式・構造的な意味合い)

    The film follows a compelling narrative about survival.(その映画は生き残りをかけた compelling な物語を追っている。)

  4. episode ― エピソード、ある出来事(シリーズや経験の一部)

    That episode in his life changed everything.(彼の人生のそのエピソードがすべてを変えた。)

  5. yarn ― (俗)長々とした話、冒険談(やや非公式)

    The old sailor spun a long yarn about a storm at sea.(その老水夫は海の嵐についての長い冒険談を語った。)

フレーズ的に類する表現:

Let me tell you something that happened to me once.(一度私に起きたことを話しましょう。)

Here's a little story that explains what I mean.(私の言いたいことを説明する小話があります。)


反対語・反対の意味の言葉

言葉 意味
data データ、数値的な証拠(個人的体験談の対義として)
fact 事実(逸話は主観的だが、こちらは客観的)
statistics 統計(体験談ではなく数値に基づく)
evidence 証拠(科学的・客観的な根拠)

フレーズ的に反対の意味を表すもの:

We need hard data, not just personal stories.(個人的な話だけでなく、確かなデータが必要です。)

Let's rely on facts rather than anecdotes.(逸話ではなく事実に頼りましょう。)


語源

anecdote は古代ギリシャ語の "anekdota" に由来します。

  • "an-"(否定)+ "ekdotos"(公開された)
  • もともとの意味は 「公開されていないもの・未出版のもの」

ビザンチンの歴史家プロコピオスが、公式には発表できない宮廷のスキャンダルや裏話を集めた書物を "Anekdota" と名づけたことが語源とされています。その後フランス語 "anecdote" を経て英語に入り、「秘話・逸話」という意味で使われるようになりました。


時代による意味の変化

もともと(17世紀頃)は「未発表の秘密の話・史料」という意味でしたが、18世紀以降に 「面白い短いエピソード・逸話」 という現在の意味に変わりました。また現代では、学術や科学の文脈で 「個人的体験談に過ぎないもの(証拠としては弱い)」 というニュアンスで使われることも増えています。


anecdote の英英辞書での意味

anecdote (noun): a short, often amusing account of a real incident or person, especially one that gives insight into a person's character or illustrates a point.

(実際の出来事や人物についての短い、しばしばおかしみのある話。特に人物の性格を垣間見せるものや、ある主張を説明するためのもの。)


anecdote の一般的な知識

よく使われる例文 5 文

  1. He always opens his speeches with a funny anecdote. (彼はいつもスピーチを面白い逸話で始める。)

  2. The teacher shared an anecdote about a famous scientist to motivate the students. (先生は生徒たちを励ますために、有名な科学者にまつわる逸話を話した。)

  3. I have a personal anecdote that perfectly illustrates my point. (私の言いたいことを完璧に表す個人的なエピソードがあります。)

  4. The biography is full of amusing anecdotes about the artist's life. (その伝記は、その芸術家の人生にまつわる面白い逸話で満ちている。)

  5. Don't confuse an anecdote with actual evidence. (個人的なエピソードを実際の証拠と混同しないでください。)


イディオム・ことわざ

anecdote 自体がことわざやイディオムの中に組み込まれることは少ないですが、関連するフレーズとして:

  • "the plural of anecdote is not data"(逸話を複数集めてもデータにはならない)

    Scientists often say, "The plural of anecdote is not data," to warn against drawing conclusions from personal stories alone. (科学者はよく「逸話をいくつ集めてもデータにはならない」と言って、個人的な話だけから結論を出すことを戒める。)


anecdote が用いられた名言

"An anecdote* is a short account of an interesting or amusing incident."* — さまざまな辞書・文筆家

"I always get more applause than the speech deserves, because I put in so many anecdotes." — マーク・トウェイン(Mark Twain)(アメリカの作家) 意味:「スピーチの内容以上に拍手をもらえるのは、たくさんの逸話を盛り込むからだ。」→ 逸話が聴衆の心をつかむ力を持つことを示した言葉。


特定の業界での使われ方

業界 使われ方
医学・科学 「anecdotal evidence(逸話的証拠)」として、個人の体験談を指す。臨床試験のデータより信頼性が低いとされる。
ジャーナリズム・文学 記事や本の導入部分に読者を引き込むための短いエピソードとして多用される。
ビジネス・スピーチ プレゼンテーションや講演の冒頭に使われ、聴衆の共感を得るための手法。
心理学 「anecdotal reporting」として、患者や研究対象者の自己申告による体験談を指す。

受験でよく出る意味・用例

anecdote は高校入試・大学入試(特に長文読解)でよく登場します。

  • よく出るコンテクスト: スピーチや論説文の冒頭に書かれた「具体的なエピソード」を指す場合が多い。
  • 頻出フレーズ:

The author begins with a personal anecdote to draw the reader's attention. (著者は読者の注目を引くために、個人的なエピソードから始めている。)

This is just an anecdote and cannot be used as scientific proof. (これは単なる逸話であり、科学的証拠として使うことはできません。)

  • 注意: 似た単語 "antidote"(解毒剤) と混同しやすいので注意!
    • anecdote(アネクドウト)= 逸話
    • antidote(アンティドウト)= 解毒剤・解決策

anecdote を使った会話

オチのある会話

"Do you know what 'anecdote' means?" asked Tom.

"Of course!" said Mike. "It's the opposite of 'antidote,' right? Like, an antidote saves your life, and an anecdote... also saves your life — when your speech is so boring, people are literally dying."

Tom laughed. "That's not the definition, but honestly, it's not wrong either."

和訳:

「'anecdote' ってどういう意味か知ってる?」とトムが聞いた。

「もちろん!」とマイクが答えた。「'antidote(解毒剤)' の反対でしょ?つまり、antidoteは命を救う。で、anecdote(逸話)も命を救う——あなたのスピーチが退屈すぎて、みんなが文字通り死にかけてるときにね。」

トムは笑った。「それは辞書の意味じゃないけど、正直、間違ってもいないな。」


anecdote が登場する短い文章

The Power of a Good Story

My grandfather was not a man of many words, but he had a gift for telling anecdotes.

Every Sunday evening, our family would gather around the dinner table, and someone would ask him about his past. His eyes would light up, and he would begin with the words, "You know, this reminds me of something that happened long ago..."

One of his favorite anecdotes was about the time he accidentally wore two different shoes to his own job interview. Instead of being nervous, he laughed it off and made a joke about it. The interviewer laughed too, and he got the job.

"People don't remember facts," my grandfather always said. "They remember stories."

Years later, when I started giving presentations at work, I remembered his advice. I began every talk with a short anecdote — something funny, something real. And every time, I could see the audience lean forward in their chairs, ready to listen.

A good anecdote doesn't just entertain. It connects people. It says, "This really happened. You are not alone."

My grandfather understood that long before scientists started studying the power of storytelling. He didn't need data. He had anecdotes — and they were more than enough.

和訳:

良い話の力

祖父は無口な人だったが、逸話を語る才能があった。

毎週日曜の夕方、家族はダイニングテーブルに集まり、誰かが祖父に昔のことを尋ねた。すると彼は目を輝かせ、こう切り出すのだった。「そういえば、ずっと昔にこんなことがあったんだよ…」

祖父のお気に入りの*逸話*のひとつは、就職面接に誤って左右違う靴を履いていったときのことだった。緊張するどころか、彼は笑い飛ばしてジョークにした。面接官も笑い、祖父はその仕事を得た。

「人は事実を覚えているんじゃない」と祖父はいつも言っていた。「物語を覚えているんだ。」

数年後、私が職場でプレゼンをするようになったとき、祖父のアドバイスを思い出した。私は毎回、短い*逸話*——何か面白い、リアルな話——でスピーチを始めた。するといつも、聴衆が椅子の上で前のめりになり、話を聞こうとするのがわかった。

良い*逸話*は、ただ楽しませるだけではない。人と人をつなげる。「これは本当に起きたことだ。あなただけじゃない」と語りかける。

祖父は、科学者たちがストーリーテリングの力を研究し始めるずっと前から、それを理解していた。彼にデータは必要なかった。逸話があれば——それで十分すぎるほどだった。

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