実録イソヌカカ
イソヌカカとは
イソヌカカを知っていますか。ここを読んでいるということは、知らない人が多いかもしれません。知っている人はもう、地獄を見たということですね。もしくは、いま地獄の入り口でここを読んでいるのでしょう。もしも本当にイソヌカカを知らずにここにたどり着いたなら、それはとても幸運です。イソヌカカの被害に一生あわないに越したことはありません。
イソヌカカとは、いわゆるハエの仲間で、見た目は文字通りコバエです。よく住居で見かけるコバエよりは、しょうしょう小ぶりです。蚊よりも小さいので、よく見ることは難しいです。イソヌカカはいわゆるブヨ(ブユ)の仲間で、磯ブヨ(磯ブユ)とも呼ばれます。蚊と同じように人間の血を吸います(一部の種類の雌)。
ヌカカ(糠蚊)は、ハエ目(双翅目)・ヌカカ科 (Ceratopogonidae) に属する昆虫の総称。体長が1mm から 1.5mmほどの小型昆虫で約40種が日本に分布する。一部の種類のメスは蚊と同様に吸血動物となる
quoted from: ヌカカ - Wikipedia
イソヌカカ体験記
あれは雨上がりの早朝、磯に釣りに出かけた私は、わずか2cmほど露出した足首をイソヌカカに襲われました。イソヌカカに襲われたと書いていますが、襲われたときには全く気付くことはありませんでした。思い返してみれば、一瞬小さくチクっと痛みがあったかもしれないくらい。それよりも、たしかに、足元に小さな虫が大量に飛んでいた方がはっきり記憶にあります。あれが、恐るべきヌカカの群れだったのでしょう。
磯から帰った日の夜、足首にぽつぽつと数ミリ程度の赤い点々が現れはじめます。この時点では見た目以上の症状は特になにもありませんでした。私も、何か蚊のようなものに刺されたかなと思った程度でしたが、それは予想以上にひどくなりました。
翌日の朝、赤い点の色が増し、大きさもひと回り大きくなり、数えてみると、両足首をそれぞれ20箇所程度食われているようでした。そして、猛烈なかゆみがはじまります。
イソヌカカのかゆみ
イソヌカカのかゆみは尋常ではありません。一定以上まとめて噛まれると、薬なしでかゆみに耐えるのは到底難しいレベルでかゆくなります。もはやヌカカの呪いです。薬も、市販薬ではなかなか厳しいレベルです。イソヌカカにかまれてかゆいなら、すぐに病院に行った方が良いでしょう。個人差はあると思いますが、自分の場合は、刺された翌日から4, 5日は猛烈なかゆみが続き、10日くらいでなんとか日常に戻れる、という感じでした(ちなみにそのときは対処は市販薬のみ)。当初は夜も眠れなくなるくらいかゆいので、薬なしで堪えるのは早々に諦めた方が良いと思います。トラウマになります。
イソヌカカにかまれた痕
蚊に噛まれたあとは、多くの場合、長くても1週間程度できれいにもとにもどると思いますが、ヌカカに噛まれた痕は、そうはいかないようです(個人差あり)。
1, 2箇所噛まれた程度なら、1, 2週間くらいでわりときれいになってきますが、自分が20箇所噛まれた足首(両足首で40箇所)は、きれいになるまで、2年半かかりました(年齢差や個人差が大きそう)。1, 2日めは小さな赤いてんてんの状態で、3日めに腫れが大きくなり、かゆみのピークのころに腫れている個所が水膨れのようになりました。その後、10日めくらいまでかゆみが続き(ピークは 3 - 5日後あたり)、水膨れが破けてかゆみが収まったかなと思っていたら、1か月後に猛烈なかゆみがぶり返したりして、きれいに治ったかなというまで都合半年といったところ。さらにその後も完治はせず、ヌカカに噛まれた箇所が衣類に擦れたり、お風呂に長く入ったりするとかゆみをぶり返していました。
これは年齢による個人差や噛まれた箇所、数によるところも大きいと思いますが、普通の蚊に食われるのに比較して、ヌカカの場合は大きく症状が長引きます。
イソヌカカ対策
とにかく肌を露出しないこと。薄い布や隙間のある繊維は侵入してくるので注意しないといけません。個人的には虫よけスプレーなどより、露出を避ける方がまだ確実性が高い気がします。
あとは、噛まれたらはやめに病院で診てもらいましょう。
イソヌカカの種類
ひとことでイソヌカカといっても種類がいくつかあり、種類によって、症状も違うようです。上に書いたのと別の場所で磯ブヨにかまれたときは、両足で10箇所程度、ウォータータイツに海水用の靴下とウォーターシューズを身に着けていましたが、それらを食い破り、噛まれました。このときの装備は、上に書いた猛烈にかゆくなるイソヌカカだと、食い破ってこない装備なんですが、種類が違うとそのあたりの力が強かったりするようです。そして症状も違いました。見た目に派手に赤く大きく腫れ、かゆみもでましたが、幸い、以前のものよりはかゆみは弱かったのです。見た目の症状がひどいので、さらなるどんなかゆみがくるかビビっていましたが、薬を塗ればこらえられる程度で済みました。
しかし、この症状は、ヌカカに噛まれて抗体ができているとやわらいだりするという話もちらほらあり、身体がいわゆる慣れの状態になっていただけなのかもしれません。ただ、それなら見た目の症状も少なく済むんじゃないかと思いましたが、そういうことでもないようです。いずれにしろ、ヌカカの種類もいろいろあるようなので、見た目はたいしたことないのに、呪われたかというレベルのかゆみから、見た目が派手なのにかゆみは蚊に刺されたのの3倍くらいでこらえられるレベルだったり、いろいろのようです。
繰り返しになりますが、とにかく肌の露出は控えましょう。タイツやソックスは食い破られるので、できれば靴は分厚いゴムのブーツなどがよさそうです。ズボンも皮膚と密着してない方が食われにくいのではないかと思います。ヌカカに食われると本当にかゆくてつらいので、万全の対策で臨みましょう。
体験記
- 25個所以上一回に食われたときは完治に3年くらいかかった
- 爪の生えるところを噛まれたあと、爪が変形して(陥没して)生えてくるようになった(半年くらいできれいになった)
- 手の親指を噛まれて、2日後に脇までつながる湿疹がでた(見た目以外の症状はややかゆみがある程度)