2022/06/03

Wells Fargoの口座を日本から閉じた

Wells Fargoの思い出

Wells Fargo銀行はとても思い出深い。カリフォルニアではいわずとしれた銀行です。US出張している間に、いよいよ赴任が決まって、すぐに口座は作った方がよいというアドバイスにしたがい宿泊先から近かったサンフランシスコの4thか5th StにあったWells Fargoの支店で口座を開いてもらった。当時はまだ出張で滞在していただけなので、SSNなんてもちろん持ってないし、住所も仮宿だし、携帯電話番号もプリペイドというありさまだった。しかしWells Fargoで事情を話すとものすごく親身に対応してもらえて、パスポートと日本の運転免許証と日本のクレカ(だった記憶)で口座を開いてもらうことができた。USの銀行口座はどこもそうなのだけど、一定以上の預け入れが無いと口座維持手数料を取られてしまうので、急いで日本の口座から TransferWise で送金した覚えがある。

サンフランシスコの名所である、ゴールデンゲートブリッジが描かれたATMカードを手にした時は、これからアメリカでやっていくんだなという実感を強く感じた気がする。

銀行口座に続いて、クレジットカードもWells Fargoで発行してもらった。クレジットヒストリーなしでつくれるSecure Credit Cardというやつだ。その後、1年半くらいかけてまともなクレカを手にしたわけですが、Wells Fargoに発行してもらった最初の一枚が無ければその後もないわけで、感慨深い。とはいえ、Secure Credit Cardは手数料がかかっていたので、2枚目を手に入れたらすぐに止めてしまったのだけど。

とにかく、銀行口座は生活の根幹であり、USにおける私のお金まわりはWells Fargoなくしては成立していなかったといっても過言ではない(選択肢は他にもあったけどね)。

そして、赴任期間を終えて日本に帰るとき、Wells Fargoの口座は維持したままだった。支店で相談したところ、国際口座という仕組みがあり、US外に住んでいてもオフィシャルに口座を維持できるということだった。USで手に入れたクレカの支払いにWells Fargoを使っていたので、できるだけ持って帰りたかったのです。USで発行されたクレカは、オンラインサービスでたまにあるUS発行のカードしか使えませんという罠を切り抜けるのに便利だったのです。あとは円ドルにおいて、急激な円安時にドル払いできたり。

というわけで、Wells Fargoの口座を維持して日本に帰国して無事にやりすごしていたのですが、昨年末になって突然の通知を受けとります。

Wells Fargoから突然の通知

2021年の年の瀬、12/30日に、以下のような通知がきました。

Action required: New U.S. address requirement

Wells Fargo now requires that all consumer deposit customers provide a valid primary residential address located within the United States or its territories. Your deposit account ending in XXXX currently has one or more account holders with a non-U.S. address on file, which does not meet our new requirements.

預金者すべてにUSの住所登録が強制される。ということで、さもなくば口座を閉じてもらうよーという通知でした。しかも60日以内という期限付き。USの銀行口座は複数の人で共同所有したりもできるのですが、その場合も、全員がUSの住所登録が必須になるというなかなか厳しめの内容です。当初は郵便が受けられるだけの住所を有料で手に入れて(わりと低額で手に入る)口座を維持しようかなと思っていましたが、"residental" の意味が郵便が届けばそれで良いのか謎で(よくあるパターンだと、公共の光熱費の支払いやなんかの郵便物を見せろという認証方式がある) そこは攻めないでおきました。

移行先として Union Bank に口座が無事開設できたのもあって(UFJに口座があれば、日本から簡単に開設できます)、Wells Fargoは泣く泣く閉じる決断をしました。

Wells Fargoにclosure request を送る

謎の notary

Wells Fargoの口座を閉じるときは、所定のフォームに記入するわけですが、オンラインの窓口はなく、Webからフォームをダウンロードして物理の紙に印刷して手書きして封筒で送る感じになります。面倒ですが仕方がないのでコンビニで印刷して、フォームを埋めて郵便局から送りました。フォームには、Wells Fargoの口座に残っている残高をどうするか書いたりするのと、署名をnotaryに公証してもらえというようなことが書かれていたのですが、notaryとはなんだ?アメリカで必要なやつか?日本でそんなのするの聞いたことが無いわっと思って無視して送っていました(というか、日本で銀行口座閉じたことない)。

物理署名必須

フォームを郵送してからしばらくすると、Wells Fargoから、notaryしないとだめ、というお手紙がきました。フォームも同封されてました。なるほど。これは言われた通りやらないと絶対ダメっぽいなと思い「署名をnotaryに公証してもらう方法」をインターネットで調べてみると、どうも公証人役場というところへ行って、公証人に署名するところを見てもらって、文字通りお墨付きとなるハンコをもらうということでした。しかも、そのハンコをもらうのに1万円以上かかるということで、がぜんやる気を失っていました、、、が、公証役場を調べてみるとわりと家から近いことが判明し、コロナの影響もあり予約制で待ち時間もほとんどないというやる気の上がる状況に後をおされ、無事に手続きをしてnotaryに公証された署名を手に入れました。

こ、これが物理署名ってやつか!

という感想はさておき、ふたたびフォームを郵送しました。前は普通郵便で送ったんですが、今回は1万円の署名入りなので、追跡ありのにしました。2週間ちょいくらいで到着したようでしたが、その後なんの音沙汰もなく、1万円も費やして署名送ったのに、どうなってんだろ、そろそろ電話でもかけてみるかーっと思っていたのですが、サマータイムの影響もあり朝早く対応するのが面倒で放置してしまっていました。なにせ今回は追跡してありますから、多少時間がたっても証拠があります。

Goodbye, Wells Fargo

そうこうして、到着から1か月以上過ぎてからの6/2に「Your Wells Fargo account has reached zero dollars」というメールがきました。口座残高ゼロなっとるで!

郵便物の到着が4月末だったので、5月中に処理され、6月頭に執行されたんでしょうね。通知の文面はちょっとショッキングでしたが、口座を閉じるためにゼロにしてくれたんだなと思ったので、オンラインで口座を確認して、無事Union Bankに残高が振り込まれていることと、Wells Fargoの口座が閉じられていることを確認しました。最後までいい仕事してくれます Wells Fargo。ありがとうWells Fargo。感謝感謝

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