2020/12/05

サピエンス全史 読んだ

サピエンス全史 上下巻になっていて、なんといっても「全史」と銘打っているくらいだから、20万年近く振り返るんだろうからものすごいボリュームなんだろうなと思ってたけど、恐れることはなかった。切り口も現代的でとても面白かった。

貨幣、価値交換の歴史あたりも興味深かったのだけど、個人的にもっとも興味深かったところは、サピエンスがまだ地球全土に及んでいないころの話、そのサピエンスがアフリカを出て各地に拡大していく過程で、時と場所をおおむね同じくしてマンモスなどの大型動物が姿を消しているという事実。本書の中では、大型動物は一度仕留めると大量の肉が手に入るという食料としての機能性が書かれていたけど、自分はそれに加えてきっと組織で大型動物を仕留めるのがサピエンス集団の維持と権力の誇示に利用されていたんじゃないかと思った。人間の組織を維持するには基本的になんらかのビジョンが必要で、一定の組織がアフリカを離れて拡大していくとき、集団で大型動物を仕留めてさらなる大型動物を求めて移動する、というサイクルがものすごくうまく回ったんじゃないかと思った。

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