# DMVから免許証を送ってもらう {{tag: life, dmv, Palo Alto}} Palo Alto周辺で暮らすには、車は人権に等しいと認識する必要があります。フリーウェイが無料たるゆえんについて思いをはせましょう。カリフォルニアで車の運転免許を取得するには DMV で筆記試験と Wheel drive test と呼ばれる実技試験をパスする必要があります(新規取得の場合)。まあ、運転免許の試験に対するあれこれはインターネットにたくさん転がっているのでよしとして、ここでは試験に受かっても免許証が送られてこない場合の対処法について書きたいと思います。 ## 免許証こない DMVで試験に合格すると、B5くらいの紙切れの免許証がその場で発行されるが、これは本物の免許証が送られてくるまでのつなぎでしかない。私は妻と同じ日に実技試験を受けて合格し、妻の免許証は3日後すぐに送られてきたが、私のものはちっとも送られてこなかった。とりいそぎB5の紙の免許証で運転はできるが、この紙切れには期限切れが存在する。たしか3ヶ月くらいだった気がする。なので、試験に受かったあと、2週間くらいで免許証くるよと言われたが待っても来なかったので DMV に電話をした。 まあ、免許証が送られてこない話自体は珍しくもなんともない。よく聞く話。 ## DMV の自動応答電話 カリフォルニアだけかはわからないが、DMVのお問い合わせ電話はなかなかハードルが高い。まず、基本的につながらない。やっとつながったら次は自動応答との戦いである。アメリカの自動応答電話あるあるで、冒頭でスペイン語によるスペイン語への切り替え案内があって、それが終わるとおもむろに英語で案内がはじまる。自分の状況に該当する番号を押すと転送されるのだが、ここもさらに待ち時間が長かったり、混んでるからとむげに切られてしまうことがある。が、まあさすがに少し救済手段があって、掛けた電話に折り返してくれる機能があるのでそれを選択すると良い。ただ、折り返し電話はすぐには掛かってこず、1, 2時間後に突然電話がなり、たったの3コールで取れずに切られたりして、掛かってきた番号に掛けてもまた自動応答を最初からやらされてげんなりさせられるので注意がいる。 ## DMV 訪問 まあ、そんなこんなでそもそもまともに電話で対応してもらうのには労力が掛かるので面倒くさくてさぼっていたら、B5の紙の免許証の期限が切れるぎりぎりになってしまって、仕方がないので DMV に行った。アポなしで訪問したが、10時過ぎだと早朝の行列がちょうどはけた時間ですぐに対応してもらえた。対応内容はまあまあひどかったけど。 「免許証送られてこないんだけど」 「番号は?」 「○○○○」 「サスペンドされてるね」 「なんで?」 「セキュリティーイシューだって」 「どうすればいいの?」 「ここに電話して」 (え、この場でなんとかしてもらえないのかよ) 「ところでこの紙の免許証の期限が切れるから延長して欲しい」 「免許取るときに出した書類だして」 「持ってない」 「じゃあだめ」 「いやいや、延長して欲しいだけだって」 (しぶしぶ紙の免許証を持って奥に行ってなにやらスタンプを押して帰ってくる) 「延長しといた」 (書類ないとだめとはいったい、、、) とりいそぎ延長期間は確保したので、本物の送達については電話しろの一点張りなのでせっかくDMVまできたけど諦めた。Orenchi Ramen 食ってかえろ。 ## DMV に再び電話 で、後日電話してみたけど、新たに確保した番号も自動応答だった。が、もとの番号よりはすこしつながりやすく、自動応答を切り抜けて人間のテクニシャンと会話できる段階までたどりつけた。 「免許証送られてこないんだけど」 「番号は?」 「○○○○」 「サスペンドされてるね」 「なんで?」 「セキュリティーイシューだって」 「どうすればいいの?」 「DMV行ってみて」 「いや、DMVでこの番号案内されてる」 「いま送るように言っといた。30日待ってみて」 おお、進展した。送ってくれるってよ。やったね。待ち遠しいわ。 小躍りする気分で30日待ったが、まったく送られてこなかった。B5の紙の免許証は120日延長されていて、30日待ったのであと90日。 というわけでまた改めて電話する。 「免許証送られてこないんだけど」 「番号は?」 「○○○○」 「サスペンドされてるね」 「なんで?」 「セキュリティーイシューだって」 (知ってる) 「前回送るって言われたけど送られてこないんだけど」 「手違いがあったみたい。送るように言っといたわ、30日待ってみて」 というわけで、今度は期待せずに30日待ったが、やはりまったく送られてこなかった。人間と話しているつもりだったけど、もしかしたら自動応答なのかもしれない。全く送られてこない。なんなんだいったい。あと60日。 ## DMV facebook page もうとにかく自動応答電話の混雑とその後の転送の待ち時間(30分くらい余裕で待たされる)が面倒なのでその後放置していたがふたたび免許証の期限が迫ってきて、DMVにまた行くのも面倒くさいし (Orenchi Ramen は食べたいけど) どうしようかなあと思ってインターネットを検索してみたら、実は facebook の DMV のページにメッセージを送るとメールで連絡できるという情報があった。 まじかよ、インターネットめっちゃ有用やん。と思いつつその通りに問い合わせしてみるとすぐに反応があった。DMV をかたるフィッシング的なのだったらどうしようと思いつつ多少パーソナルな情報もよこせと言うので書いてメールを送った。もうこのころには期限もあと2, 3日に迫っていたので、子どもを Preschool に送らないといけないから早く免許証送って欲しいというアピールも書いて送った。実際は子どもは自転車で送っているんだけど、実技試験のときにチャイルドシートを乗せていると受かりやすいというまことしやかな噂を耳にしたことがあったのでそういうアピールをしてみた。私はいま人権がないんです! DMVにはもう行きたくないし、そろそろ結論出したいのよ。まあ、実際雨が降る時期になったら必要だしな! 温情拝借アピールがきいたかどうかはわからないが、メールには即座に返事がきた。サスペンドされていたけど承認されて送付する手続きをしたから30日待ってみて、だそうだ。別便で、もし必要ならDMVに行って延長の手続きをして、というメールもきた。「30日待ってみて」というフレーズはもうマニュアルなんだろうけど、ダメなときの決まり文句みたいに聞こえて期待値はゼロだったが「承認された」というフレーズは初だったので、もしかしたら、という気持ちであった。 結局、B5の紙の免許証は期限が切れてしまって本物の紙切れになった。私はこれで無免許状態。筆記試験も実技試験もすいすい受かったのに、本物の免許証だけはなかなかもらえない。なにこの苦行。DMVへの恨みをつのらせながら筆記試験から数えて11ヶ月、最初にアポイントをとった日から数えたら1年以上が経過した。 そうして、くだんのメールの返事から10日が過ぎたころ、なんと免許証は無事送られてきた。 本物の免許証が、キターーーーーーーーーーーーーー! Congratulations! って送付されてきた紙に書かれてたけど、まじだわ、まじでお前のせいで Congratulations感はんぱないわ。 というわけで、DMV に電話してもだめだなって人は facebook の DMV にメッセージすると良いかもしれません。おわり。